講談社BOOK倶楽部

夜は終わらない 星野智幸

News

「週刊朝日」8月22日号に、星野智幸さんのインタビューが掲載されました!

「毎日新聞」8月5日(夕刊)に、星野智幸さんのインタビューが掲載されました!

「アンアン」7月23日号に、星野智幸さんのインタビューが掲載されました! 筆者は瀧井朝世さん。

「週刊読書人」7月18日号に、星野智幸さんのインタビューが掲載されました! 聞き手は池田雄一さん。

「東京新聞」7月20日に、『夜は終わらない』の書評が掲載されました! 評者は記者の三品信さん。

「読売新聞」7月20日に、『夜は終わらない』の書評が掲載されました! 評者は若松英輔さん。

「朝日新聞」7月13日に、『夜は終わらない』の書評が掲載されました!評者はいとうせいこうさん。

「毎日新聞」7月13日に、『夜は終わらない』の書評が掲載されました!評者は中島岳志さん。

「クレア」8月号に、星野智幸さんのインタビューが掲載されました!

「メンズノンノ」8月号に、星野智幸さんのインタビューが掲載されました!

「ダ・ヴィンチ」8月号に、『夜は終わらない』の書評が掲載されました! 評者は神田法子さん。

「日本経済新聞」6月25日(夕刊)に、星野智幸さんのインタビューが掲載されました!

「産経新聞」6月25日に、星野智幸さんのインタビューが掲載されました!

「読売新聞」6月2日(夕刊)に、星野智幸さんのインタビュー記事が掲載されました!

「週刊ポスト」6月13日号に、『夜は終わらない』の書評が掲載されました!評者は鴻巣友季子さん。

江國香織さんコメント 「とにかく楽しかった。いくつものお話が重なっていて、それを辿っていくうちに物語の中にどんどん深く潜っていく、どんどん遠くへ連れて行かれるような感覚がある。帰ってこられないんじゃないかと心配になるくらい遠くまで。」

『夜は終わらない』表紙

婚約者が自殺したとの一報を受けた玲緒奈。千住警察署で悲しみにくれる彼女には、次に殺さなくてはならない別の婚約者がいた。セックスと結婚を餌に次々と男を惑わせ、財産を巻き上げ、証拠を残さず葬り去ってきた玲緒奈。あの世に送る直前、彼女は男たちに告げる。「私が夢中になれるお話をしてよ」――物語の内容次第で生死が決まるのだ。最期の気力を振り絞り、話し続ける男たち。ひとつの物語の中からまた別の物語が始まり、次々と連鎖しながら夢と現実、時空を超えて果てもなく増殖していく、その先には……。
魅惑にみちた迷宮へと読者を誘う、現代の「千夜一夜物語」。

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著者から読者へ

私の渾身の長篇、『夜は終わらない』をお届けします。「渾身の」というのは、私も全力を注ぎましたが、小説の中で登場人物たちが命がけで物語を語っていることを指しています。彼らは主人公の玲緒奈に死の一歩手前まで追いつめられながら、とんでもない空想力を発揮して、次々と奇想天外な物語を繰り出します。物語が物語を呼んでいくうち、お話自体が迷宮となっていき、聞いている玲緒奈はむろん、読者も、書き手の私でさえ、迷っていくのです。迷うって、なんて愉楽に満ちているのでしょう!

そう、この作品は『アラビアンナイト』を現代の日本に置き換える形でできあがっています。殺伐とした世界である『俺俺』を書き終えた後、たまたま読んだ『アラビアンナイト』に、私は仰天しました。破天荒で、生命力に満ちていて、残酷でエロティックで、じつに豊穣な世界でした。これを、今の空虚な日本社会で拠り所としたい、と痛切に思いました。

とにかく、小説に身を任せてみてください。そうすれば、物語が行きつくところまであなたを運んでくれるでしょう。

著者写真

星野 智幸(ほしの・ともゆき)

1965年、アメリカ・ロサンゼルス市生まれ。88年、早稲田大学卒業。新聞社勤務後、メキシコに留学。97年、『最後の吐息』で第34回文藝賞を受賞しデビュー。2000年、『目覚めよと人魚は歌う』で第13回三島由紀夫賞、03年、『ファンタジスタ』で第25回野間文芸新人賞、10年、『俺俺』で第5回大江健三郎賞を受賞。他の著作に『毒身温泉』『ロンリー・ハーツ・キラー』『アルカロイド・ラヴァーズ』『在日ヲロシヤ人の悲劇』『虹とクロエの物語』『われら猫の子』『植物診断室』『無問道』『水族』などがある。