『闇に香る噓』下村敦史

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週刊文春ミステリーベスト10の国内部門で『闇に香る嘘』が2位にランクイン!

12月1日(月)の毎日新聞朝刊「嗜好と文化」欄に下村敦史さんのインタビューが掲載されました。

『闇に香る嘘』の5刷が決定いたしました!

理容店の雑誌「hitoiki」12月号で『闇に香る嘘』が紹介されました。

「小説現代」11月号に有栖川有栖さんと下村敦史さんの対談が掲載されました。

「ミステリマガジン」11月号の国内レビュー(書き手:小池啓介さん)で『闇に香る嘘』が紹介されました。

9月21日(日)の日経新聞朝刊の短評欄で『闇に香る嘘』が紹介されました。

9月19日(金)発売の「週刊ポスト」に下村敦史さんのインタビューが掲載されました。

9月14日(日)の朝日新聞朝刊の書評欄(書き手:池上冬樹さん)で『闇に香る嘘』が紹介されました。

9月13日(土)の産経新聞朝刊の「話題の本」で『闇に香る嘘』が紹介されました。

「オズマガジン」10月号BOOKページ(書き手:教文館・岩本洋一さん)で『闇に香る嘘』が紹介されました。

『闇に香る嘘』の4刷が決定いたしました!

読書メーターの週間おすすめランキング(小説部門)と読みたい本ランキング(単行本)で『闇に香る嘘』が第1位に!

9月9日(火)発売の「週刊朝日」書評欄(書き手:千街昌之さん)で『闇に香る嘘』が紹介されました。

9月8日(月)発売の「週刊現代」のブックレビュー(書き手:西上心太さん)で『闇に香る嘘』が紹介されました。

「ダ・ヴィンチ」10月号「絶対読んで得する14冊」(書き手:酒井貞道さん)で『闇に香る嘘』が紹介されました。

9月3日(水)の読売新聞朝刊の「顔」欄に下村敦史さんのインタビューが掲載されました。

9月3日(水)の朝日新聞夕刊(大阪版)に下村敦史さんのインタビューが掲載されました。

「小説推理」10月号の「今月のベスト・ブック」(書き手:香山二三郎さん)で『闇に香る嘘』が紹介されました。

「小説現代」9月号に下村敦史さんの乱歩賞受賞後初となる短編「死は朝、羽ばたく」が掲載されました。

「オール讀物」9月号に下村敦史さんのインタビューが掲載されました。

「月刊ジェイ・ノベル」9月号の「デビュー」欄(書き手:大矢博子さん)で『闇に香る嘘』が紹介されました。

『闇に香る嘘』の3刷が決定いたしました!

8月17日(日)の京都新聞朝刊に下村敦史さんのインタビューが掲載されました。

9月6日「江戸川乱歩賞60周年記念 今野敏×薬丸岳×下村敦史トークショー」開催! ただいま参加お申し込み受付中!

8月17日(日)より順次放送される、ミステリーチャンネル「リブラリアンの書架」9月号に下村敦史さんが出演します。

「小説 野性時代」9月号に下村敦史さんのインタビューが掲載されました。

8月8日(金)放送のTOKYO MX「5時に夢中!」で『闇に香る噓』が紹介されました。

「honto+vol.12」電子書籍版に下村敦史さんのインタビューが掲載されました。

「公募ガイド」9月号の「賞と顔」欄に下村敦史さんのエッセイが掲載されました。

「ダ・ヴィンチ」9月号に下村敦史さんのインタビュー(聞き手:杉江松恋さん)が掲載されました。

『闇に香る噓』表紙

『闇に香る噓』
著者:下村敦史
定価:本体1,550円(税別)

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村上和久は孫に腎臓を移植しようとするが、検査の結果、適さないことが分かる。和久は兄の竜彦に移植を頼むが、検査さえも頑なに拒絶する兄の態度に違和感を覚える。中国残留孤児の兄が永住帰国をした際、既に失明していた和久は兄の顔を確認していない。竜彦は偽者なのではないか? 全盲の和久が、兄の正体に迫るべく真相を追う――。

著者メッセージ

『闇に香る嘘』は、全盲の視覚障害者(69歳)の一人称で描かれた物語です。中国残留孤児である兄が偽者ではないかと疑った主人公は、精神安定剤の影響で自分の記憶すら曖昧な常闇の中、真相を知りたい一心で孤独な調査をはじめます。文字どおり手探りの調査です。誰のどの言葉を疑い、誰のどの言葉を信じればいいのか。敵は誰か味方は誰か。そして――自分自身は信じられるのか。視覚がないことで様々な疑心暗鬼に捕らわれつつも、真実を追って前向きに歩きはじめる主人公を見てください。
作者としては、トリック、エピソード、展開――その全てを、視覚障害のある主人公だからこそ起こり得るものにしようと心掛けました。特殊な舞台や設定を扱うなら、必然性が大事だと思います。今作は、落選した過去4度の自分の最終候補作と違い、骨組をシンプルにした分、伏線を丁寧に張って人間をしっかり描くことを意識しました。それが奏功し、選考委員の先生方から高い評価をいただいての受賞に繋がりました。
読者の皆さんには、目が見えない主人公の不安定な世界を体験していただければ、と思います。

下村敦史(しもむら・あつし)
1981年京都府生まれ。1999年に高校2年生で自主退学し、同年、大学入学資格検定合格。2006年より江戸川乱歩賞に毎年応募し、第53回、第54回、第57回、第58回の最終候補に残る。2014年に9回目の応募となる本作で第60回江戸川乱歩賞を受賞。

著者写真

担当者コメント

江戸川乱歩賞は、乱歩の還暦祝いの会で創設が発表されたのをご存じですか? 今年、江戸川乱歩賞もまた、還暦の年を迎えました。『闇に香る嘘』は、60年の節目を迎える記念の年にふさわしい、骨太な受賞作です。
著者の下村敦史さんは2006年から毎年、乱歩賞への応募を続け、これまでに4回、最終候補に残った実力派です。9回目の応募、5回目の最終候補となる本作でついに受賞しました。これまで海外を舞台にした作品で応募し続けてきた下村さんが、原点に戻って日本を舞台にした上に、盲目の主人公という難易度の高い設定に挑戦したことで、見事に受賞となりました。
ただ、応募時のタイトル「無縁の常闇に嘘は香る」 については、選考委員の皆様から厳しいご意見が続出。単行本の刊行にあたって下村さんとご相談し、元のタイトルのエッセンスを凝縮した『闇に香る嘘』というタイトルになりました。
27年間、兄だと信じていた男は偽者なのではないか――? 家に次々に届く点字の暗号に隠された謎は? 全盲の主人公と一緒に真相を追っていくと、あるページで世界が反転するように秘密が明らかになり、闇に包まれていた作品にさっと光が射します。その瞬間を、ぜひお読みになって確かめてみて下さい!

書店員の皆様から絶賛と応援の声が届いています!

言葉ひとつひとつの意味や重みがつみ重ねられて作られた素晴らしい作品だと思います。見せ場と落としどころに著者の手腕が感じられた読みごたえのある作品でした。【山下書店渋谷南口店 香月孝之さん】
「結局、兄って誰なんだ!?」と何度も叫んだ。結末が知りたくて夢中になって読んだ。そしてラストで思わず空を見た。
【山下書店南行徳店 髙橋佐和子さん】
面白かった!!! そのたった一点だけで、全ての疑問がすっきり解け、すとんと腑に落ちる。何だかオセロの終盤での大逆転をくらったような気分です。【あおい書店中野本店 田中薫さん】
60回目を記念するのにふさわしい作品!!
【ジュンク堂新潟店 小松薫さん】
時代によって分断された国家と運命。追いつめるほどに膨らむ疑惑。時を超えた絆の物語に全身の血が騒ぎ、うち震えた。ここには忘れてはならない過去がある。目を背けてはならない現実がある。踏み出さなければならない未来がある。息づまるほどの緊迫感、見事なまでの構成力、まったく無駄のない筆力。鮮やかに人生の暗闇を描ききったこの作品、まさに圧巻の一語に尽きる。
【三省堂書店神保町本店 内田剛さん】
最後まで読んだ時、全ての真相は光に変わった。素晴しく、そして驚きにみちた小説がここに!! まさに記念すべき1作だと思います。闇と盲目、光と真実、読めば必ず光が見えます!
【ブックメイツ新百合ヶ丘店 狩野大樹さん】
盲目の主人公が、真実を知るために奔走する姿に釘付けになりました。そして、国と世代を越えた家族の物語に胸が熱くなりました。
【MARUZEN名古屋栄店 竹腰香里さん】
どれが本物でどれがニセ物か! 誰が味方で誰が敵か! もう途中では止められません。最後に明かされる驚愕の事実! 読後、本当に良かったと思える作品です。【久美堂本店 藤田哲也さん】
全盲の主人公と共に手探りで闇の中を進んでいたが、見事に騙された。下村敦史氏、何とも鮮やかな手口。清々しさすら感じてしまった。第60回江戸川乱歩賞受賞作、相当なハイレベルです!!
【大垣書店イオンモールKYOTO店 辻香月さん】
こんなにドラマチックなミステリー小説を久しぶりに読みました。ラストまで目が離せず一気読み。視点が変われば悪も善に。善も悪に。つくづくそう思いました。【鹿島ブックセンター 鈴木順子さん】
ミステリーとしての謎が解けた瞬間に、家族の物語としての感動が一緒にやって来る。そこがすごいな!!と思いました。“実は自分の傍に誰かがいたのかも…”というところはホラーっぽくてゾワゾワさせてもらいました。
【八重洲ブックセンター京急百貨店上大岡店 山下直子さん】
“中国残留孤児”と“生体腎移植”。この2つのテーマを巧みに組みあわせて四代にわたる親子の絆の再生がミステリーがらみで描かれる。主人公の目が不自由という設定が、増大していく疑念や不安をいっそうリアルなものにしていく。そしてすべてが明らかになった時、年月を越えた親子の愛の物語だったことに気づかされた心地よい結末でした。【平安堂長野店 町田佳世子さん】
今まで読んだことのない小説でした。トリックもさることながら、今まであまりとりあげられなかった中国残留孤児というテーマ、親子の関係の複雑さに引き込まれ、一晩で読み明かしました。たった一言で全てがひっくり返る様は見事です。【紀伊國屋書店高槻店 疋田那由多さん】
最後の最後に大胆な仕掛けを用意しながらも、全盲の主人公という難しい設定や丁寧な伏線の回収ぶりに、この作品に対する著者の並々ならぬ覚悟を感じる。乱歩賞のハードルが更に高くなった!!
【くまざわ書店南千住店 阿久津武信さん】
小説が、小説そのものが存在する意義を、この作品に見出した。それはもはや、小説界の救いと言っていいほどの期待を込めていま、売るべき使命感に燃えている。主人公の目が見えないことで必然的に生じる、ハードボイルド的なアクションを捨て、塗りこめるように描かれた人間ドラマに、私は著者の思惑通り引き込まれ、涙した。【さわや書店フェザン店 松本大介さん】
主人公が盲目で、テーマが盲信で、トリックが盲点をつく。もう読まずにはいられない。【萬松堂 中山英さん】
永遠の闇の中での底知れない孤独と不安。幾重にも仕掛けられた深い謎。主人公と共に手探りで真実へと進んでいくような初めての読書体験でした。
【明正堂NTT上野店 金杉由美さん】
盲目の主人公という難易度の高い設定でありながら、取り巻く世界に引き込まれる。そして、真相が提示された時、疑念だらけの闇を見事に取り払ってしまう。解放感とともに希望を感じさせる反転のさせ方にうならされました。【紀伊國屋書店グランフロント大阪店 奥野智詞さん】
一体何が真実で何がウソなのか、ところどころの違和感の正体など考えさせられっぱなしでしたが、真実が明らかになって、絡まった糸が一気にほどけていくところは圧巻でした。真実はとても胸が熱くなる内容で、こういう後味の悪くないミステリを久しぶりに読んだように思います。
【勝木書店本店 樋口麻衣さん】
驚くべき結末へと、一気に読ませる筆力はすごいの一言。いや、おもしろかったですね。【教文館 岩本洋一さん】
盲目の主人公が語る世界は、何を信じてよいものやら、全てが信用ならず闇の中を手繰るよう。ひとつひとつ明らかになるほどにページをめくる手がはやくなりました。語りの妙を、堪能しました!
【紀伊國屋書店札幌本店 魚井伸香さん】
ひとつの疑問から疑心暗鬼に染まっていく心、逆にひとつの真実からすべての謎と疑惑が解けていく様子。すごくよかった、面白かったです。特に真相が明らかになった時の一気に厚い壁が崩壊し光が射したような爽快感に鳥肌が立ちました。【SHIBUYA TSUTAYA 内山はるかさん】
文章の手だれ感といい、新人さんとは思えない早熟さを感じます。身内への愛と史実への疑惑が、違和感なく身近に感じました。ガチガチのミステリーから、乱歩賞は常に前進しているようにも思えます。
【喜久屋書店阿倍野店 市岡陽子さん】
主人公の「見えない不安」はそのまま読み手の「先の見えなさ」へとつながり、手さぐりで進む怖さにどっぷりと浸りました。あぁ、面白かった。
【精文館中島新町店 久田かおりさん】
信じていたもの、疑っていたこと、すべてが一瞬に反転し、まさかの真実。うまい! うますぎる! 最後は、人の愛情の深さも感じられ、まさにおそるべし江戸川乱歩賞。今年のベスト3に入るミステリ。
脱帽です。【有隣堂厚木店 佐伯敦子さん】
クライマックスでは家族の絆やら何やらで意外にも目頭が熱くなり、読後感はこれまた意外なくらい爽やかで、こりゃあ傑作だよマジで。
【丸善津田沼店 沢田史郎さん】