講談社BOOK倶楽部

宇宙になぜ我々が存在するのか 最新素粒子論入門 村山斉

宇宙になぜ我々が存在するのか 最新素粒子論入門

小林 誠氏(高エネルギー加速器研究機構 特別栄誉教授・ノーベル物理学賞受賞)

この宇宙はなぜ「物質」からできているのであろうか。この謎を覆うベールは、素粒子研究の成果により一枚ずつ剥がされてきた。 研究者の挑戦が、最新の実験結果を踏まえて語られる。

池内 了氏(宇宙物理学者)

ニュートリノとヒッグス粒子が宇宙の創成と進化の鍵を担っている!素粒子物理学の到達点から、その謎をやさしく解き明かす。

大栗博司(カリフォルニア工科大学カブリ冠教授)

日本のお家芸でもあるニュートリノ研究は、「なぜ世界は無ではなく、何かが存在しているのか」という深遠な謎を解く鍵になるかもしれません。村山さんのニュートリノへの愛にあふれたすばらしい本です。

茂木健一郎氏 (脳科学者)

時空の歴史を支配する、日常のスケールをはるかに超えた非対称性。そんな巨大な真理にかじりつく人間って、素晴らしい。

竹内薫氏 (サイエンス作家)

「宇宙にはなぜ我々が存在するのか」。この哲学的な疑問に、素粒子物理学が答えようとしています。宇宙の起源と素粒子の専門家の村山先生が、わかりやすい語り口で、誰にでもわかるように宇宙の不思議を解き明かしてくれます。この本を読み終わったあなたは、宇宙と素粒子の美しさに感動することまちがいなし!

表紙

試し読み

あらすじ

  • ニュートリノにどうして質量が生まれたのか?
  • ニュートリノはどうして宇宙に一番多く存在しているのか?
  • 右巻きニュートリノはどこへ消えたのか?
  • なぜ左巻きニュートリノはこんなに軽いのか?
  • ヒッグス粒子はどうして今まで見つからなかったのか?
  • ヒッグス粒子はどうやってニュートリノに質量を与えたのか?
  • 重力はどうして遠くまで力を伝えられるのか?
  • 物質と反物質のバランスが崩れたのはいつ頃か?
  • 暗黒物質の正体はいったい何なのか?
  • インフレーションのときの宇宙はどうやって観測するのか?

『宇宙になぜ我々が存在するのか 最新素粒子論入門』
著者:村山 斉
定価:本体800円(税別)

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ニュートリノの不思議な性質をさぐりながら、
ヒッグス粒子やインフレーション、そして暗黒物質との関わりを解き明かし、どうして、私たちがこの宇宙に生まれたのかを考えていきましょう。


「素粒子がとても身近に感じられるようになった!」宇宙論の本を手にしたことのない読者から感想が続々。

この本を読んで、この世界が存在しているということに只々感動しています。この本では、「宇宙が誕生し、存在する」というのがいかに奇跡的な出来事であるかということが、素粒子の研究から語られているのが面白かったです。

20代女性

我々がこうして宇宙に存在することができる根本的な理由を、素粒子論の世界から眺めてみようという意欲作。

50代男性

物質と反物質が存在すると知ったときから、ずっと疑問でした。この本は長年の疑問に明快に答えてくれました。たとえ話が秀逸で、もっとこの話を読み続けたいという欲求を感じさせる素晴らしい本でした。

30代男性

やっぱり村山先生の説明がいちばん。挿し絵も可愛いくて好きです。近頃は宇宙に興味がある女性も増えてるみたいだし、これまであまり宇宙論とかの本に手を出したことがない人でも楽しめると思います。

女子高生

高校の教科書でわけがわからないまま丸覚えした物事や最新の研究について、絶妙な比喩やイラストも交え、わかりやすく語られていて、学ぶトキメキみたいなものを思い出しました。

40代女性

ニュートリノとヒッグス粒子の概要がふわっとわかる本。

30代女性

タイトルから人間の存在意義を書いた宗教的、哲学的な本かと思えたが、むしろ物質が存在できた理由を宇宙物理学の視点から述べた本である。いちばん印象に残ったのは、本来なら等しい数があるはずの物質と反物質を構成する粒子のバランスが崩れ、物質だけが残っている理由にヒッグス粒子が絡んでいることであった。個人的には完全な理解はできなかったが、物理学者がどのような考えでこれらの理論を思いついたのかがよくわかった。

60代男性

読み終わると、世界中の物理学者・研究者の方を心から応援する気持ちでいっぱいになります。1冊の本の中に宇宙物語が収縮した、まさにインフレーション前の宇宙(?)のようでした。

50代男性

素粒子のことを考えると、自分の体の中の素粒子のことも思わずにはいられません。わたしの体の中からも、ニュートリノは生まれているのかしら? 興味の範囲がどんどん広がります。

40代女性

村山 斉(むらやま・ひとし)
1964年東京生まれ。
東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)の初代機構長、特任教授。
米国カリフォルニア大学バークレー校物理教室教授。理学博士。
東北大学大学院理学研究科物理学科助手、ローレンス・バークレー国立研究所研究員、カリフォルニア大学バークレー校物理学科助教授、准教授を経て、同大学物理学科MacAdams冠教授。専門は素粒子物理学。2002年、西宮湯川記念賞受賞。