地方の高校演劇部を指導することになった教師が部員らに全国大会を意識させる。
高い目標を得た部員たちは、恋や勉強よりも演劇ひとすじの日々に。
演劇強豪校からの転入生に戸惑い、一つの台詞に葛藤する役者と演出家。
彼女たちが到達した最終幕はどんな色模様になるか。
涙と爽快感を呼ぶ青春小説の決定版!
講談社文庫
『幕が上がる』
著者:平田オリザ
定価:本体690円(税別)
主な登場人物
さおり、ユッコ、ガルル、わび助、中西さん、孝史先輩、明美ちゃん、成田さん、溝口先生、滝田先生、吉岡先生
どこまでも行けるから、だから私たちは不安なんだ。
もっと言いたい。死ぬほど稽古したい。
夢だけど、夢じゃなかった!
カンパネルラ!また、いつか、どこかで!
単行本刊行時の内容です
講談社青い鳥文庫
『幕が上がる』
原作:平田オリザ/脚本:喜安浩平/文:古閑万希子/絵:ほおのきソラ
定価 : 本体620円(税別)
2月12日発売予定
7万部超のロングセラー!
講談社現代新書
『演劇入門』
定価:本体740円(税別)
3万部突破!
講談社現代新書
『演技と演出』
定価:本体700円(税別)
講談社現代新書
『わかりあえないことから──コミュニケーション能力とは何か』
定価:本体740円(税別)
北関東の高校に通うさおりは、演劇部最後の一年を迎えようとしていた。姫キャラのユッコ、黙っていれば可愛いガルル、天才・わび助らと共に、年にたった一度の大会に挑む。目指すは地区大会突破。そんな時、学校に新しい先生がやって来た。東京の大学で演劇をやっていたというスッゴイ美人。「何だ、小っちゃいな、目標。行こうよ、全国」。え? すべてはその一言から始まった。高校演劇は負けたら終わり。男子よりも、勉強よりも大切な日々が幕を開ける。 地方の高校演劇部を舞台に、一途な思いがぶつかり、交差し、きらめく。劇作家・平田オリザが満を持して放つ初めての小説。誰もが待っていた文化系青春小説の金字塔!
『幕が上がる』
著:平田オリザ
定価 : 本体1,300円(税別)
彼女たちの舞台の幕が上がると同時に一瞬たりとも目が離せなくなった。
そして、幕が下りると心からの拍手を!!
(紀伊國屋書店横浜店/川俣めぐみさん)
文化系だって青春できる! 宇宙が膨らんでいるから、絶望も希望もはてしないんだなあと、かみしめることのできるラストシーンは、まさに青春小説!
(紀伊國屋書店新宿本店/今井麻夕美さん)
何かになりきることで、全力で伝えようとすることで、仲間はもちろん、自分自身をも変えることができる。そんな素晴らしい魔法を見たような気がします。
(三省堂書店営業本部/内田剛さん)
悩みながらも成長していく姿があの頃の自分と重なって、胸がドキドキしながら一気に読んでしまいました。ラストシーン、感動の一言に尽きます!
(丸善お茶の水店/横田陽子さん)
とにかく最高によかったです!! 物語の進め方、言葉一つ一つの魅力、演劇に対する新鮮な驚きや知識……すべてが完璧な小説になっていました。
(MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店/中村優子さん)
「私は、何ものにもなれない自分に苛立っていた」この言葉にたどりついた時、本当にこの青春小説は、なんて素敵な物語なのだろうと感じました。
(有隣堂厚木店/佐伯敦子さん)
ひとつの目標を乗り越えた時に燃え尽きぬよう、高めに設定し、それに向かって一丸となって突き進んでいく部を作り上げた吉岡先生は見事!
(芳林堂書店高田馬場店/飯田和之さん)
まっすぐな清々しさで青春を描き出す。まさに、竹割り青春小説! ひっさしぶりに真っ当な高校生活を読んだ気がします。
(精文館書店中島新町店/久田かおりさん)
魅せられて、夢中になれるものを見つけた途端、まるで電車に乗ったように世界は広がっていく。「これから」を感じさせる、おひさまのような小説でした。
(紀伊國屋書店横浜みなとみらい店/安田有希さん)
人の優しさと、達成と、成長がしっかりと描かれ、青春小説の理想型が完成されている。
(八重洲ブックセンター八重洲本店/内田俊明さん)
現在、いろいろなニュースになったりしますが、中学生、高校生、こういう青春を送って欲しい!
(文教堂浜松町店/大浪由華子さん)
自分が高校時代に演劇部に入っていたら、こんな生活を送っていたのではないかと思うくらいにリアルな青春小説。少しずつ成長していく登場人物たちに最大の拍手を贈りたい。
(三省堂書店新宿店/奥村淳さん)
お芝居ってこんなに熱かったんだ! と驚きました。すべてに魂が込められていて、演劇の奥深さに触れることができました。
(三省堂書店京都駅店/安達仁美さん)
こんな青春をおくれなかったのが、悔しい。ああ、こんな熱い青春時代を過ごしたかった!!
(MARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店/勝間準さん)
夢中になって彼女らの演じる舞台を思い浮かべ、大会の幕が下りた場面、やまない拍手をわがことのように喜び、感動しました。
(ジュンク堂書店ロフト名古屋店/石本秀一さん)
笑い合い、叱られ、泣いた、合唱部での日々を思い出しました。
なんだ、私たちもちゃんと青春してたじゃん。
(長野県 10代 女性)
こっそり授業中に読んでいて、最後、涙をこらえるのに必死でした。
(岐阜県 10代 女性)
なんというか……胸が騒ぎます!
(東京都 10代 女性)
バスケは『スラムダンク』。囲碁は『ヒカルの碁』。
これからは、演劇は『幕が上がる』だ!
(広島県 10代 男性)
お話の中に私たちがいる! 平田さんは実はイケイケの女子高生!?
(東京都 10代 女性)
爽やかで、熱くて、希望にあふれている。拍手を送りたいと思った小説は初めて。
(広島県 20代 女性)
「僕らの物語」だと感じた。誰もが抱えて、言葉にできない何か、楽しくも悩ましかった時代がオーバーラップしてくる。
(山形県 20代 男性)
私も、高校時代は彼氏よりも、勉強よりも、部活でした。
(埼玉県 20代 女性)
いいなぁ、青春っていいなぁ、と切なくなった。
(青森県 20代 女性)
読みながらいろんなものがあふれてきた。本当に久しぶりの幸せな読書でした。
(大阪府 30代 女性)
思いっきり心が震え、読み終えてすぐに家族に話しました。子供ができたら、この本を渡してあげたい!
(神奈川県 30代 女性)
青春から何億光年と離れてしまった。あぁ、なんて爽やかな部活なのだろう。
(神奈川県 40代 男性)
本当に懐かしかったです。会話の一言一言が私の中に甦りました。鳥肌と涙が止まりませんでした。
(神奈川県 40代 女性)
なぜ人は演劇にひきつけられるのか、「演劇」の魔力がわかった気がした。
(新潟県 40代 男性)
いつのまにか、自分の子供を見守るように応援していた。
(広島県 50代 男性)
成長した彼らにまた会いたい! 続編を期待します。
(神奈川県 50代 女性)
劇作家・平田オリザさんの初めての小説は、王道の青春小説になりました。物書きとしてデビューしてから32年目、「どうせなら、誰も予想もしなかった小説を書こうと思った」と仰っています。裏の裏をかいて放ったボールは、ド真ん中の剛速球ストレートだったというワケです。高校演劇部を舞台とした女子高生が主人公の本作は、自らの劇団を率いながら、長年にわたり、ワークショップなどで高校演劇部との関わりを続けてきた平田さんだからこそ書き得た物語です。10代の読者はもちろん、かつて青春を過ごしたすべての世代が、この物語から「何か」を感じることができると思っております。かくいう自分(30代)も、一番最初に原稿を読んだ時、その「何か」を感じました。すでに失ったものであり、いまだ心に燻りつづけているものであり、これから生まれようとしているものでもあります。そしてそれは、一人でも多くの読者に『幕が上がる』を届けたいという、強い力になっています。
1962年東京生まれ。劇作家・演出家。劇団「青年団」主宰。東京藝術大学アートイノベーションセンター特任教授、大阪大学コミュニケーションデザイン・センター客員教授。 1995 年『東京ノート』で第39回岸田國士戯曲賞、1998年『月の岬』で第5回読売演劇大賞最優秀作品賞・優秀演出家賞、2002年『上野動物園再々々襲撃』で第9回読売演劇大賞優秀作品賞、2003 年『その河をこえて、五月』で第2回朝日舞台芸術賞グランプリを受賞。 戯曲以外の著書に、『演劇入門』『話し言葉の日本語』(井上ひさし氏との対談集)『わかりあえないことから――コミュニケーション能力とは何か』『新しい広場をつくる』『世界とわたりあうために』など多数。