講談社BOOK倶楽部

変わらない空 泣きながら、笑いながら 東日本大震災を経験した五十五人の日本人

変わらない空 泣きながら、笑いながら/東日本大震災を経験した五十五人の日本人・著

変わらない空 表紙

歌わずにはいられない心を歌う日本人の「震災・原発被災の万葉集」が、ニューヨーク、サンフランシスコ、コロラド、そして東京で開催された「Voices from Japan」展覧会で多くの人びとの心に触れました。アメリカ人翻訳者たちが精魂込めた英訳付き全九十首でお届けします。

『変わらない空 泣きながら、笑いながら』
著者:東日本大震災を経験した五十五人の日本人
定価:本体1,200円(税別)

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窓辺から 見ている空は 福島の 先週までと 変わらない空

the sky I gaze at/from near my window/is the Fukushima sky/that is unchanged/from how it looked last week/Rieko Hatakeyama/Fukushima   March  2011

編者メッセージ

2011年4月のある日、私は新聞紙面にくぎ付けになりました。ふだんは読み過ごしてしまう「歌壇」欄に、岩手、宮城、福島県といった被災地を始め、全国から、そして海外からも、震災短歌があふれるように掲載されているのです。(中略)私はこれらの短歌を英訳して世界の人びとに読んでもらいたいと考えました。海外にいると、日本人の生の声がなかなか聞こえてきません。短歌で日本人の思いを伝えることは、世界から寄せられた慰めと励ましへの答えになるでしょう。苦難を乗り越えようとする日本の民衆の切実な自己表現は、いつ災害や事故を経験するかも知れない世界の人びとに共感されることでしょう。(編者/辻本勇夫「短歌の旅 あとがきにかえて」より)

著者プロフィール

編者/辻本 勇夫  つじもと・いさお/1950年東京生まれ。NPO「文化交流工房」代表。早稲田大学第一文学部日本文学専修卒業後、国際交流基金にて日本文化の海外紹介や人物交流に携わる。この間、ニューヨーク、ロサンゼルス両都市の事務所長を務めるなど、米国に通算12年半赴任した。2011年に国際交流基金を退職後、NPO「文化交流工房」を立ち上げる。

「変わらない空」Photo