講談社BOOK倶楽部

創作の極意と掟 筒井康隆

『創作の極意と掟』

著者:筒井康隆

小説界の巨人・筒井康隆が初めて明かす、目から鱗の全く新しい小説作法!

これは作家としての遺言である──。

作家からも大反響

町田康
この本はこれから小説を書こうとする者に白紙に立ち向かう勇気と実際的な助言を与えてくれます。私は仕事用の机の前に座った状態で手を伸ばして届くところにこの本を置いておこうと思っています。 守り本尊って感じで。守り本尊って感じで。
本谷有希子
筒井康隆その人の小説観が浮き彫りになってくる一冊! 筆者が伝えようとしていることは、小説の書き方よりも、よっぽど作家が切実に知りたいことだ。 

作家の書くものに必ず生じる「凄味」とは?「色気」の漂う作品、人物、文章とは?作家が恐れてはならない「揺蕩」とは?

【『文学部唯野教授』実践篇】「小説」という形式の中で、読者の想像を遙かに超える数々の手法と技術を試してきた著者だからこそ書ける、21世紀の“文章読本”。豊富な引用を元に、小説の書き方・読み方を直伝する贅沢な指南書です。

『創作の極意と掟』
著者:筒井康隆
定価:本体1,300円(税別)

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著者メッセージ

小説は誰にでも書ける。文章が下手だからこそ迫力が出る場合もある。まるきり文章になっていないような作品であってさえ前衛的な文学になり得るし、終始そのような文章で書かれた傑作さえ存在する。ほんの少しの助言で、初めて小説を書いた人の作品が傑作になることも多い。実はこれは小生が何人かの作家希望者の文章に助言してきた体験から言えることなのだ。ならばその体験を文章にして、なかなか自分の思い通りの小説が書けない初心者や新人に助言し、時には中堅やベテランにもちょっとした示唆を与えてあげることはできないだろうか、という少し奢った考えがきっかけでこのエッセイ「創作の極意と掟」は生まれた。

インタビュー動画

刊行記念イベント動画

筒井康隆プロフィール

1934年大阪市生まれ。同志社大学文学部卒業。展示装飾を専門とする会社を経て、デザインスタジオを設立。60年にSF同人誌「NULL(ヌル)」を発刊し、江戸川乱歩に認められて創作活動に入る。81年『虚人たち』で泉鏡花文学賞、87年『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎賞、89年「ヨッパ谷への降下」で川端康成文学賞、92年『朝のガスパール』で日本SF大賞、2000年『わたしのグランパ』で読売文学賞を受賞。97年にフランス・パゾリーニ賞、2010年に菊池寛賞を受賞。97年にフランス・芸術文化勲章シュバリエ章、2002年に紫綬褒章を受章。主な作品に『アフリカの爆弾』『時をかける少女』『家族八景』『大いなる助走』『虚航船団』『残像に口紅を』『文学部唯野教授』『聖痕』などがある。