二人の探偵とシェアハウスを始めた新人エッセイストの浅間修(あさま・おさむ)は、苦しい経済状況を打破するために、同居人の探偵捜査についてルポルタージュを書くことに。
そんなとき、雑誌に「アリとキリギリス事件」の記事を発見。奇妙な密室で男が餓死し、その床にはアリの巣のような穴があいていたという。対象の事件は決まった。しかしルポに採用されるのは、一人だけ。勝負を面倒がるなまけものの探偵・天下隷介(てんか・れいすけ)を、働き者の探偵・町井唯人(まちい・ゆいと)が説得し、二人はフランス料理を賭けて対決することに。
果たして真相に到達するのは探偵(アリ)か、探偵(キリギリス)か、それとも?
1984年、香川県生まれ。京都大学大学院理学研究科修士課程修了。京都大学推理小説研究会出身。他の著作に『キャットフード 名探偵三途川理と注文の多い館の殺人』 『スノーホワイト 名探偵三途川理と少女の鏡は千の目を持つ』(ともに講談社)がある。2013年夏に『踊る人形 名探偵三途川理とゴーレムのEは真実のE』を刊行予定。