講談社BOOK倶楽部

147ヘルツの警鐘 法医昆虫学捜査官 川瀬七緒

『147ヘルツの警鐘 法医昆虫学捜査官』著者:川瀬七緒

江戸川乱歩賞受賞第一作

警察捜査に新たな1ページが加わった!

『147ヘルツの警鐘 法医昆虫学捜査官』
川瀬七緒
定価:本体1,600円(税別)

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虫の知らせが聞こえる。

全焼したアパートから1体の焼死体が発見され、放火殺人事件として捜査が開始された。遺体は焼け焦げ炭化して、解剖に回されることに。その過程で、意外な事実が判明する。被害者の腹腔から大量の蠅の幼虫が発見されたのだ。しかも一部は生きた状態で。混乱する現場の署員たちの間に、さらに衝撃が走る。手がかりに「虫」が発見されたせいか、法医昆虫学が捜査に導入されることになる。法医昆虫学はアメリカでは導入済みだが、日本では始めての試み。赤堀涼子という学者が早速紹介され、一課の岩楯警部補と鰐川は昆虫学の力を存分に知らされるのだった。蠅の幼虫は赤堀に何を語ったのか!

ニューヒロイン・赤堀涼子のゾクゾクする謎解き!――警察ミステリーの新境地

    新たなミステリー体験をした読者の声!

  • わくわくとストーリーを追って、斬新な切り口に驚いたり、表現力に「うわ。気持ち悪っ!」と叫んだり。読み終わってしまうのが惜しいくらい。(神奈川県 40代女性)
  • 謎解きのおもしろさに加えて、知的好奇心をくすぐってくれるのがいい。昆虫の生態が事件を解くヒントになるなんて、ワクワクしてしまった。(東京都 40代男性)
  • 冒頭の解剖シーンに釘付けになった。警察や医療をテーマにした作品を好む人にとって、非常に興味深く読める作品だと思う。(長野県 30代女性)
  • 法医昆虫学とは何か? ということだけではなく、様々に転がる物語に翻弄され、楽しい時間をすごせました。(東京都 30代男性)
  • 微に入り細に入りウジウジウジ……。「ハチノコ」にも勘弁して……と思いながらも、最後まで怒涛の展開で夢中で読みきりました。(愛知県 30代女性)
  • 出てくる「虫」はもとより、登場人物の表情やしぐさなども、まるでドラマを見ているように頭に浮かんで、完全に脳内映像化できていました。(奈良県 30代女性)
  • 虫が苦手な私がここまで引き込まれたのは、自分でも驚きだった。グロくて疲れるシーンの連続なのにやめられないスピード感と面白さがあった。(千葉県 20代男性)
  • この新しい視点からのミステリは、読み人を飽きさせず、冒頭からまるで引きずり込まれるように一気に最後まで読み進めます。(和歌山県 40代女性)
  • のっけからパンチのきいた描写の連続! だがそこから現れる大きな謎。目を逸らしたくなる気持ちより答えを知りたい欲求のほうが勝る。(兵庫県 40代女性)
  • 虫の特性を使って殺人事件の解決を試みる作品は初めてだったので新鮮で面白く、最後までハラハラドキドキで一気に読みきってしまいました。(東京都 20代男性)
  • 一匹の虫がいることで解ける謎があり、暴かれる真犯人がいる。そのことを終盤のシーンで実感し、「そうきたか!」と思わず叫んでしまった。(東京都 20代女性)
  • メインとなる謎だけでなく、昆虫を使った伏線が所々で仕込まれており、あらゆる場面で昆虫の生態を楽しめるような設定なっているのがいい。(大阪府 30代男性)
  • 冒頭の検屍のシーンから作者のすごい筆力で、吐きそうなぐらいリアルでした。久々に映像だけでなく臭いまで伝わってくる描写でした。(東京都 30代女性)
  • 理系女子の私が、頷き、笑い、疑問を投げかけ、挙句の果てには、別の解法まで思いついてしまう、実験書のような一冊。(大分県 30代女性)
  • 警察小説の新しい幕開けになるのではないかと、あっという間に読むことができました。この頃の警察小説に飽きがきている方におススメです。(埼玉県 30代男性)
  • 主人公が虫たちを通して事件の手がかりを追う姿はわくわくした。これほど「足を使った捜査」をしている探偵は彼女のほかはいまい。(島根県 10代女性)
  • 先が気になって手が止まりませんでした。岩楯刑事や赤堀が魅力的であることは言わずもがな。二人を取り巻くキャラクターたちも実に魅力的。(東京都 20代男性)
  • 背筋がゾクゾクするほど面白かったです。どこまで読んでも犯人の想像がつかないミステリーですが、昆虫たちが謎を解決してくれました。(新潟県 30代女性)
  • 焼死体・ウジ・ハチ・有機野菜と、次々にキーワードが増えていき、どのように話が収まるのか期待しながら最後まで一気に読みました。(長野県 50代男性)
  • 死体の周囲にいた虫などから新たな事実につながっていくという展開は、これまでのミステリにない斬新な面白さがありました。(大阪府 50代男性)

著者メッセージ

 虫は、生き物の「死」を決して見逃しません。誰よりも早く命の終わりを察知し、死体に足跡を残して静かに去っていきます。  どこか優雅にも聞こえますが、虫の足跡とは、つまり腐敗分解の過程です。誰もが忌み嫌う蠅やウジや、そこで生態系を成す虫たちを調べて、「死」の状況を明らかにするのが法医昆虫学者の仕事なのです。  なんか気持ち悪そう……という声が聞こえてきそうですが、作中に登場する法医昆虫学者の赤堀涼子を知れば、きっと虫の見方が変わるはずです。鬱陶しい蠅さえ、妙に愛らしく見えたりもしますから。どうぞ、お楽しみください!

川瀬七緒

1970年、福島県生まれ。文化服装学院服装科・デザイン専攻科卒。服飾デザイン会社に就職し、子供服のデザイナーに。デザインのかたわら2007年から小説の創作活動に入り2010年に第56回江戸川乱歩賞の最終候補に選ばれる。2011年、同賞二度目の応募で『よろずのことに気をつけよ』がみごと第57回江戸川乱歩賞を受賞。15年ぶりの女性の受賞で話題となった。受賞作は「呪術」を題材にしたが、本作では「法医昆虫学」に挑戦!